真山組
ホーム真山組 > 土曜ドラマ「ハゲタカ」特集vol.3 「神は細部に宿る… 土曜ドラマ「ハゲタカ」のこだわり」
真山とそのスタッフ達が、小説を制作する過程で行った調査や分析のリポートを紹介。

土曜ドラマ「ハゲタカ」特集vol.3 「神は細部に宿る… 土曜ドラマ「ハゲタカ」のこだわり」

2007/02/26

物語では、芝野(柴田恭兵)勤める三葉銀行は、西乃屋と長いおつきあいがあるメインバンクという設定です。

つまり西乃屋の事務所には、三葉グッズがたくさんあるべき。

実際のセットには、三葉ロゴが入ったうちわがさりげなく事務机にあり、壁に貼られているカレンダーも三葉銀行謹製です。

撮影見学時には、「こんな細かいところまでこだわっているなんて、いったいどんな画面になるんだろう」と期待したのですが、うちわもカレンダーも実際の放送時には、ほとんど画面に登場しませんでした(笑)。

また西乃屋セットのお隣には、第2、第3話に登場する「サンデートイズ」本社内のセットもありました。

そこでもサンデートイズ社の人気商品やキャラクターグッズなどが本物の商品のように精巧に作られていました。でも、これらがアップで映し出されることは、おそらくなく、そうした細かい部分がモザイクのように凝縮されて架空の会社の空気が醸し出されていくようです。

神は細部に宿るという言葉がありますが、そんな見えない部分にも徹底的にこだわっているからこそ、ドラマの熱気と緊迫感も生まれるのではないでしょうか。

役者陣の熱演だけでなく、小道具にまで迫真の想いを込める―。

NHK土曜ドラマ「ハゲタカ」の熱さの秘密は、そんなところにもあるようです。

文責:金澤裕美
<< 前へ | 一覧へ戻る | 次へ >>