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ブレイク

単行本

ブレイク

ブレイク

[出版社]
KADOKAWA
[発売日]
2023年12月25日
[ISBN]
9784041135303
[価 格]
2,035円
(本体価格 1,850円)
amazon/ブレイク
あらすじ
震災や環境保護の影響で脱原発、脱炭素が叫ばれ、代替エネルギーの開発競争が熾烈を極める現代。地熱発電推進派の切り札として、宮城県で巨大な「蔵王復興地熱発電所」の開発が進められていた。

人気の若手衆院議員・仁科良一の見守る中、ついに巨大な熱水層が掘り当てられる。
仁科は、かつて日本最大の地熱発電所を手がけた開発業者のトップ安藤幸二と共に期待に胸を膨らませるが、熱水層はすぐに枯れ、蔵王の地熱発電は暗礁に乗り上げてしまう。
実は開発前の調査データの改ざんがあったというのだ。
誰が何の目的で改ざんを行ったのか?
巨大なエネルギー利権をめぐって政財界の謀略と駆け引きが過熱する中、不可能と言われる夢の発電方式「超臨界地熱発電」が実現に向けて動き出す。
目次
    はじめに
  • 第1章 地熱フロンティア
  • 第2章 プラン・ヴァルカン
  • 第3章 地熱アポロ
  • 第4章 地熱ブレイク
  • エピローグ

※本書は「野性時代」で冒頭の100枚分だけ掲載後、大幅な加筆修正を加えた、ほぼ書き下ろしに近い作品です。
作者の思い
地熱発電をテーマにした拙著『マグマ』発表から17年。
発表当初は、「地味な作品」と言われていたのですが、2011年の東日本大震災以降、「予言の書」などと言われ、多くの方にお読み戴いた作品となりました。

しかし、原発に代わる発電の切り札と注目された地熱発電ですが、実際は震災後も開発は進みませんでした。

その理由を解き明かすべきではと考えている中、世界はカーボンニュートラル社会を目指そうという気運が高まってきました。

そこで、満を持して、改めて地熱発電の素晴らしさを訴えると共に、ブレイクスルーできない日本の閉塞感を打破する作品を!と願い、再び地熱発電の小説を書こうと決意しました。

〈2023年12月〉